今日見た映画 「パッチギ!」

otemoto2005-02-07

会議のため博多の営業所へ。会議後社内の飲み会があったが、ばっくれて一人でキャナルシティーに映画を観に行った。夕食を済ませてから9時の安い(1,000円)回で「パッチギ!」を観賞。

う〜ん、これは凄い。凄い映画だ。
おそらく井筒監督の最高傑作であり、かつ近年上映された邦画の中でも質的に最高ランクに位置する作品だと思う。さすが虎ノ門の映画コーナーであれだけ偉そうなことを言っているだけのことはある。

在日朝鮮人と日本人との関係を描いているために重い印象の映画になりがちであるが、見終わったあとにこれほどさわやかな感動を得られた映画も珍しい。そうこれは青春映画として大傑作であると思う。

この映画を名作たらしめている要因として音楽の素晴らしさが挙げられる。南北朝鮮の統一を願いを歌った「イムジン河」を始めとして、「悲しくてやりきれない」など当時のヒット曲が実に効果的に使われている。特に「イムジン河」は旋律の美しさもさることながら、歌詞と物語のシンクロ度が高く単なる映画音楽以上の相乗効果を生み出すことに成功している。この点からも監督の力量の高さをうかがい知ることができる。

最後にひとつ。井筒監督らしく乱闘シーンがふんだんに盛り込まれているが、これを単なる暴力描写と取るか、それとも青春時代に必要なやんちゃな部分のひとつと取るのかでこの作品に対する評価が分かれるかもしれない。私は好意的に後者のほうに受け取ったが、実際に乱闘シーンの残酷さを指摘した意見があることも付け加えておきたい。

評価
★★★★☆

公式サイト
http://www.pacchigi.com/