最近見た映画 「いぬのえいが」

otemoto2005-03-24

ひさしぶりに上映中に席を立ちたくなる映画であった。

タウン誌に掲載されていたストーリーと映画に登場する柴犬の可愛さに惹かれて観にいった。ところが実はこの作品はオムニバス形式になっており、この話が数あるエピソードの中のひとつに過ぎなかったのだ。

まず最初に犬が空を飛び回るアニメが始まるのだが、はやくもこの時点でイヤ〜な予感が。次に実写のミュージカル・犬が一人称で語るコメディ、と続くがいずれもお尻がこそばくなるさぶい展開で、もしひとりで観ていたらこの時点でギブアップしていたろう。

なんとか最後まで我慢して見終えることが出来たが、これといって印象に残るエピソードもなく、まったくもって時間の無駄であった。

ところで巷で感動的と評されている最後のエピソードに関してだが、私の心にはまったく届くものがなかった。飼い主とペットの関係というのは人間の夫婦や恋人とのそれとは違い、飼い主の一方的な愛情によって成り立っていると思う。だからこのエピソードで語られているような相互愛というものは存在しないだろう。

こんなことをあえて指摘するのは無粋だということは分かっている。私も飼い犬の死を経験しているので願望としては理解できるが、こう臆面もなく語られるとひねれくれ者の自分は居心地の悪さを感じてしまうのだ。

評価★

公式サイト http://www.inunoeiga.com/