ここは北国、登別の湯

普段と同じく帰宅後J太郎を風呂に入れる。生後4ヶ月目に入ったばかりの乳幼児とあってそれほど長い時間湯に浸かっているわけではないが、それでも入浴してる間は退屈させないようにいろいろ工夫を凝らしている。

その中でもいちばんウケがいいのは、やはり歌になるだろうか。レパートリーは様々だが、最低1コーラスきっちり歌えるのが前提となるので、中心は昔の歌謡曲、アニメソングになる。今は「怪物くん」「パーマン」等の藤子アニメと「じゃりん子チエ」がJ太郎のお気に入りだ。


ただ、毎日同じ曲ばかりでは歌うほうも飽きてくるので、たまには他の歌も歌ってみたい。やはり風呂といえばドリフの「いい湯だな」に限るわけで、まずは1コーラス歌ってみることにした。

「いい湯だな〜」から始まり、「湯気が天井から〜」、そして「冷てえな〜」までははっきり憶えていたのだが、その後の最後のフレーズがどうしても思い出せない。結局風呂に入っている間に歌詞が頭に浮かぶことはなく、最後の部分は鼻歌でごまかしてしまった。

風呂に上がってから、食事をするつもりだったが、どうしても歌詞のことが気になったので自分の部屋に戻りPCを立ち上げてネットで調べてみた。しかし、ネットに歌詞データが存在しないのかそれとも検索のキーワードが悪かったのか、何度検索しても「いい湯だな」の歌詞に行き着くことはできなかった。

グーグルで検索しても駄目なのか。と途方にくれていたところある人物がふと思い浮かんだ。俺よりも6歳も年下でありながら昔の競馬や芸能人に詳しく、ドリフをこよなく愛するあの男の名前を。さっそく携帯電話の電話帳を起動し「ま」の行に登録してある人物にメールを送った。

すると、間もなくして「ここは北国、登別の湯」と本文に書かれたメールが送られてきた。最初にメールを送信してから、その間わずか1分。マックスタロウ、さすがである。