最近見た映画 「スパイダーマン3」

サンドマン　「ここまでやるつもりはなかったんだ。確かに悪いことをしたけど子供の治療費欲しさでやったこと。悪気はないんだ。許してくれ」

ピーター　「よし、許す」

およそヒーロー物では考えられない平和的な解決で終わったスパイダーマン３。私はこういうの嫌いじゃないですが、大半の観客は消化不良だったのではないでしょうか。
前作のスパイダーマン２は一昨年度のベスト１にも選んだほどの傑作でしたが、シリーズの最後を飾る「３」はなんだかへんてこりんな作品となってしまいました。なんでこうなってしまったのでしょう。

私が考えるに作品の核となるストーリーが大したことなかったのが原因かと。

祖父の死の真相を知ったことと、ＭＪの浮気が原因でピーターは暗黒道に突き進んでしまうわけですが、これ自体がとってつけたように思えました。

それにご都合主義かつ陳腐な演出が多かった。黒スパイダーマン誕生の過程が最たるものですし、あと「記憶喪失するハリー」「ハリーに脅されピーターに別れを告げるＭＪ」「それをニヤけて眺めるハリー」「ピーターを庇って死ぬハリー」などなど。

また、ツッコミ所も満載で、
・執事のおっさん、ハリーに真相を明かすの遅すぎ。
・ピーターがグレる原因となったＭＪの浮気疑惑に関して最後まで説明なし。ピーターは納得してるのか？
・ＭＪ相変わらずアバズレぶりを発揮。こういう奴が大スポの「街頭淫タビュー」で「総体験人数は20人。3人が彼氏であとはナンパとか友達」って答えているんだろうな。
・サンドマン、もっと上手に金盗め。
・いつの間にかサンドマンが火に弱いことになっていた。
・ＭＪの歌に失笑。初日で降板を決めたプロデューサーは正しい。
・ゴブリンの爆弾、ヴェノムは一撃で死んだのにハリーは顔の火傷だけで済んだのは何故？

思いつくだけでもこんなにあります。

サンドマンのＣＧなど映像面では見所の多い作品ではありますが、若干演出面に難があるために心底楽しめなかったが残念です。私には2のような単純明快なストーリーのほうがしっくりきますね。

■評価　★★★（3点／5点満点）