最近見た映画 「コーラス」

本国フランスにおいて「アメリ」を抜いて歴代最高の観客動員数を記録した本作。予告編の出来がたいそうよかったので楽しみにしていたのだが、実際見てみると少々期待外れの印象派否めなかった。

なぜそのような感想を抱いたのか自分なりに考えてみたのだが、一番大きな理由として過去の名作の影響を強く感じたことにあるのではないかと思う。すさんだ生徒のこころを音楽で癒していくところは「ミュジック・オブ・ハート」の影響が感じられるし、また成功を収めた指揮者が葬儀に出るため故郷に帰ってきて少年時代の記憶を回想するのは「ニューシネマパラダイス」にそっくりだ。

そして何よりもこの映画を見て「パクリちゃうか？」と思えてしまうほど、そっくりな作品を私は知っている。その作品とは、我ら日本人が誇る傑作「スクールウォーズ」である。設定こそ違えどテイストはそのまんま。きっと監督も「スクールウォーズ」にハマッたクチではないだろうか。

それでもこの作品が評価できないのは、要は「スクールウォーズ」の１０分の１も面白くない、ということに尽きるからだろう。

評価　★★★

＜ストーリー＞
1949年、仏の片田舎。問題児が集う寄宿舎に赴任した中年の音楽教師マチュー。スパルタ教育ですさんだ生徒の姿に心を痛めた彼は合唱団を結成し、“歌”を通して少年たちの純粋な心を取り戻そうと奮闘する。

[監][ノ][脚][台][音]クリストフ・バラティエ(角川文庫)　
[製][出]ジャック・ペラン　
[出]ジェラール・ジュニョ　ジャン＝バティスト・モニエ　フランソワ・ベルレアン　

[制作データ] 2004仏／ヘラルド
[上映時間] 97分