これはちょっと

ボビー・オロゴンvs曙! 「Dynamite!!」で対戦決定
 あの男が1年ぶりに帰ってくる。大みそか12月31日に大阪ドームで開催される「K−1 PREMIUM 2005Dynamite!!」に、TBS系の人気番組『さんまのスーパーからくりTV』などでおなじみのボビー・オロゴンが参戦することが8日、都内の帝国ホテルで発表された。さらに、その場で対戦相手も発表。なんと、ボビーの相手には第64代横綱の曙が決定した。」



普段から総合格闘技の試合を楽しんでいる者としては歓迎できないカードです。


素人同然のボビーと格闘技の選手の対決という図式は昨年の対アビディ戦と同じです。だから「なにをいまさら文句を言っているんだ」と思われるかもしれませんが、私はこの二つのカードもつ意味合いが全く異なると思います。


アビディ戦はバラエティ番組と連動した形で「格闘技の素人がどこまでやれるか」という好奇心から生み出されたカードであり、試合後もさわやかな感動がありましたが、今回の対曙戦には「格闘技の試合で負け続ける64代横綱の曙がどこまで弱いのか」という非常にネガティブな、悪意の好奇心を感じてしまうのです。


はたしてタレントのボビーはもとより、プロレスのリングに居場所を見つけた曙をまた総合のリングに引っ張っり出す必要があるのか。知名度は抜群とはいえ、他の格闘技と比べ相撲の強さは総合格闘技の強さとリンクしないことは実証されたのですから、ここはあくまで格闘技の実力を重視して試合を組んで欲しかった。


勘違いして欲しくないのは、曙に対して同情する気持ちは全くないということです。プロとして試合を受けたのですから当たり前でしょう。ただ世間的に最も注目を集める格闘技のイベントにおいて、このようなイロモノの試合がKID−須藤戦と同列に扱われることが、私のような頭の固い格闘技好きにとっては我慢ならないのです。