感銘を受けたことを忘れないために日記を記す

書店で何気なく手にした「週刊アクション」で森下裕美の「大阪ハムレット」なる作品を読んだ。

森下裕美といえばゴマフアザラシのブームを巻き起こした「少年アシベ」が有名であるが、どちらかといえば「ここだけのふたり」に代表されるような人間に対するシビアな洞察力がうかがえる作品のほうがこの作家の本質をよくあらわしていると思う。

大阪ハムレット」もそんな森下裕美の魅力が存分に味わえるオムニバス形式の人情劇である。

その中でも特に今回のエピソードは秀逸の出来だ。中でも同居人の義姉が息子に対して叱咤したときに言った「謝って逃げるな」のセリフには感銘を受けた。

自分にとっても痛い言葉であるが、生きるうえで大切な言葉であることは間違いない。ふとしたセリフで自分を振りかえることができる、そんな作品に出会えるから漫画読みは止められない。