今日見た映画「オールド・ボーイ」

otemoto2006-02-13

カンヌ映画祭でグランプリを受賞し、日本公開時にも日本のマンガが原作ということで話題になった韓国製の作品です。

ストーリーは以下のとおり。芸能掲示板でのネオハイパーさんのコメントから抜粋します。

ネタバレOK掲示板のコメントをつなぎあわせてみると、大体以下のような内容です。

妻子のある男が何者かに襲われ15年間監禁される。
その部屋にはテレビだけがあって、1年後ぐらいにニュースで妻が死んだ(殺された)ことを知る。
15年目突然開放され、自分をこんな目に遭わせた奴をつきとめてやろうと思った矢先、犯人が自ら名乗り出てきて、「監禁した理由をつきとめたら死んでやる」と言う。
で、それをつきとめようとする過程で、少女とHしまくったり、暴力の限りを尽くしたりする。
その理由とは、主人公が軽い気持ちで噂を流したことが原因で、犯人の姉が自殺してしまったことのようである。
その噂というのが、犯人がその姉と近親相姦していたというものだが、これが事実かどうかはわからない。
犯人は、主人公を同じ目に遭わせるために、15年間監禁しておいて、実の娘と近親相姦をさせたということらしい。
最後(?)に主人公は、犯人の姉を死に追いやったお詫びに自分の舌を切り取る。

とにかく映像がエロくてグロいとのこと。
あと、「衝撃のラスト」ってのがあるらしいが、それが何かが未だにわからない。
もしかすると、主人公の背中からバズーカ砲が、犯人の口から光の玉が出てくるのかも知れん。

ほぼ、これで間違いありません。ただ言われるほどエロくはありませんでした。エロいシーンは主人公と少女、というか恋人(18歳以上です)とのカラミが1度あるだけ。それ目的の人は騙されないように。また残酷シーンですが、これは話の中でいくつかあるものの、どれも直接的な描写はありません。ただシチュエーションとしてはグロいのは間違いないので、「考えただけでもおぞましい」という人は見ないほうがよろしいかと思います。私はなんとか大丈夫でした。

そして肝心の「衝撃のラスト」ですが、私はどう考えてもこの作品のラストシーンが「衝撃的」だとは思えません。「衝撃のラスト」とは、おそらくラスト直前の

最後(?)に主人公は、犯人の姉を死に追いやったお詫びに自分の舌を切り取る。

シーンのことを指しているのではないかと思います。

まあ私が見た韓国映画の中ではストーリーの破綻も少なく、スピーディーな演出のおかげでそれなりに見ごたえはありました。主人公の推理能力の低さに苛立った犯人がヒントを与えまくるのには笑いましたが。
ただ不思議なことに犯人の復讐の動機が原作と比べてもっともらしくなっている反面、それなら15年もかけて同じ目にあわせるという異常な行動に駆り立てる原動力としては弱く感じられました。
原作を読んだ直後は「たかがこんなことで・・」と思ってしまうほど大したことのない動機でしたが、しばらくしてから「案外そんなものかもしれないな」と感じたものです。それだけに私としては何かにつけて大仰なこの映画版は原作とはまったく別種の「露悪趣味の過ぎた」作品という印象をもちました。

評価★★☆(★5つで満点)