野の花会って・・・知らんかった

いしかわじゅんのコラムから
酷い物言いのように思えるかもしれませんが、やはりインチキはインチキであるとはっきり言わないと駄目でしょう。信仰の自由が保障されていてもです。

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仕事をしていたら、玄関のチャイムが鳴った。
インターフォンを取ってみると、
「ボランティア団体『野の花会』からまいりました」
若い女の子の声がいう。
「体の不自由なかたが袋につめた布巾を買っていただけないでしょうか」
またきたか。
玄関のドアを開けると、いつもと同じジーパンとTシャツの地味な姿の女の子が立っていた。
胸に野の花会の会員証をつけている。
「あの、野の花会は創立28年を……」
統一協会じゃないの?」
「え……?」
野の花会は、確か統一協会だよね」
「いえ……、違います……」
「パンフレットの名前は『あゆみ』でしょ」
「あの、うちは28年前から活動をしていて、下井草に……」
女の子はぼくの顔が見られない。
「このへんは、統一協会のインチキボランティア団体がよくくるんだ」
「はあ……」
「きみと同じように胸に会員証つけて、パンフレットを見せて、アフリカに小学校を建てるとかいうんだ」
女の子は黙って下を向くばかりだ。
統一協会は、文鮮明のやってるインチキ宗教団体だとぼくは思う。きみのやってることは詐欺だよ」
「……」
「きみの人生なんだから、きみがどんなカルトにはまって人生台無しにしてもきみの勝手だけど、
そうやって人を騙して歩いて、きみは楽しいのか?」
「……」
「ぼくが1000円とか2000円とか払っても、そのほとんどは文鮮明の懐に入るだろ」
「……」
「きみは詐欺の片棒担いで、文鮮明に贅沢させてるだけだよ。そんな人生でいいのか?」
「……」
「今からでも遅くないから、もうやめなよ」
「はい……」
女の子は頭を下げて帰っていった。
しばらくして外を見たが、特に近所を回っている様子もなかった。
統一協会は罪深い。
彼女も早く気づいて足抜けできるといいんだけどね。

運動
ウォーキング1時間20分