こうの史代先生、おめでとうございます

otemoto2005-01-17

よっしゃ〜!やったぜ!!!

こうの史代先生の「夕凪の街・桜の国」が文化庁メディア芸術祭マンガ部門大賞を受賞しました

うぉ〜こんなに嬉しいニュースは久しぶりだぜ。

「夕凪の街」との出会いは3年前。行きつけの喫茶店で何気なく手にした週刊アクションに掲載されていたわずか30ページの短編。注文したランチが届くまでの時間つぶしに読んだつもりだったが、読み終えるころには涙がとめどなくあふれ、とても食事を取れる状態ではなかった。

その後も喫茶店に来るたびに掲載誌を読んでいましたが、いつの間にか棚からなくなってしまい、書店でも単行本を探していたのですが一向に見つからず、二度と目にする機会はないのかと諦めていました。

ところがネットの情報で、解説をつけた形で同人誌が発売されていた事実を知り即購入。普段自分の好きなマンガを人に薦めることはありませんがこの作品だけは違いました。最終的には合計5冊購入し家族、友人に勧めまくり、気に入ってくれた人にはアマゾンのUPLを教えて購入してもらいました。※なんと大賞受賞後アマゾンのトップセラーで1位に!

こうしたネット界隈の静かな盛り上りを受け、ようやく昨年になって続編「桜の国」とまとめられた形で単行本が発売となったのです。

それだけに今回のメディア芸術祭大賞受賞によってこの作品の素晴らしさが認められたこと、そしてこれをきっかけにさらに多くの人々の目にこの作品が目に触れられることはこの上ない喜びです。

本当におめでとうございます。

【作品解説】昭和三十年。ヒロシマを舞台に、一人の女性の視線で描く、原爆投下の現実とその後の日々。市井の人々にとって、戦争とは何だったのか、原爆とは何だったのかを問う作品。

原爆投下から十年、一九五五年のヒロシマを舞台に、三十代の著者が「最もか弱き者たちにとって、戦争とは、原爆とは何だったのか」を丹念に描いている。「生き残ってしまった」思いにかられる女性は、淡い恋に「うちはこの世におってもええんじゃと教えてください」と問い、「生きとってくれてありがとうな」と心が結ばれる。しかし、原爆症が襲いかかり・・・。