今日見た映画 「君に読む物語」

otemoto2005-02-04

物語は老人の男性が老女に本の朗読をするところから始まる。
その本には富豪の娘と肉体労働をしている男性のひと夏の恋が書かれており、映画もその物語の描写を中心に進んでいく。

結局この恋は女性の両親によって引き裂かれるのだが、数年後にふとした偶然によりふたりは再会する。過去のわだかまりを解消しふたたび心を通わせたふたりであるが、彼女にはそのとき既に婚約者がおり・・・。

どうだろう。このどこかで聞いたようなありきたりなお話は。主人公の男にも彼女の婚約者にも感情移入できなかった私は、何の感動も得ることなくただただ退屈な2時間を過ごしました。実は映画の途中で老人二人とこの恋人が同一人物であることが明かされます。それ自体は誰でもわかることなので大きな驚きはありませんが、問題はそれからあとの展開にあります。男が本の朗読をする目的はアルツハイマーによって失った記憶を再び甦らせようとすることにあったのです。そして本当に老女はその男が誰であるかを思い出すのです。

この辺で館内の感動は頂点に達するわけですが、逆に私はどん引きしてしまいました。だってこんなことあり得ないもん。いくら映画の世界とはいえ絶対にあり得ないことに対しては認めることはできません。

巷では「感動の愛の物語」として非常に評価が高く実際に私が観に行った映画館でもすすり泣く声があちこちらから聞こえてきた。これだけ周りで絶賛されると正直なにも感じない俺のほうがおかしいのかと思ってしまうが、やっぱみんなのほうが間違っていると思うわ。

評価
★☆