海よりも深く反省

例によって早朝からJ太郎に叩き起こされる。例えではなく本当に顔をぺちぺち叩かれるのである。日曜の朝くらいゆっくり寝かして欲しいものだが、まあ仕方あるまい。無視して寝ても良かったが、すっかり目が覚めてしまったので、散歩がてら2,3キロ離れたところにあるコンビニへ行き日刊スポーツを購入。日本ダービーに関する記事を読むも、既に決まっている買い目を変えるほどの情報はなかった。
                            ▽  
午前中は相方が映画「嫌われ松子の一生」を見に行っていたので、J太郎と家で留守番。我が家にはあまりおもちゃがないため、J太郎が退屈してはいけないと思って自作のおもちゃをいろいろ作ってみた。しかしこちらの意気込みとは正反対にどれもお気に召さない様子であった。
                            ▽
午後から天神へ買い物に出かける。久留米からは特急電車で30分ほどかかるが、ダービーの投票を済ませるにはちょうどいい時間だった。いつもは満員の特急電車も、今回は運よく最初から座ることができた。ただ、隣に座っている女性がコミック本を読みながらずっと独り言をつぶやいていたのが不気味だった。それ以上にオープンフィンガーグローブみたいな手袋をはめていたのが怖かった。こちらには全く無関心の様子であったが、念のためJ太郎を反対隣にいる相方に預けた。
                            ▽
天神についてからしばらく一緒に買い物をし、その後ダービーの実況を見るため3時過ぎから別行動をとる。馬券は既に購入していたのであとは天命を待つのみであったが、TKからの「9レースは逃げ残りの決着」というメールと、ネオハイパーさんからパドックではアドマイヤメインが最高の仕上がりであったことを告げるメールがほぼ同時に送信されてきて少し動揺。レースは天神駅出口下にある大型スクリーンで観戦。対抗のメイショウサムソン、▲のドリームパスポートはばっちり来たが、肝心の本命フサイチジャンクが全く伸びず、馬券は紙くずに変わってしまった。PATで購入したので、本当に紙くずになったわけではないが。
                            ▽
レース観戦後、再び家族と合流するが会話中も頭に浮かぶのはダービーのことばかり。馬券が外れるのは慣れているといっても、6万円を無くしてしまったのはさすがにショックである。買い目に関しては悔いのないつもりだったが、直前まで購入を控えていればアドマイヤメンンを本命に変更することもできたのではないか。そんな考えがずっと頭を渦巻いた。
                            ▽
そんな感じだったので、話をしていも上の空で相方との会話も弾まない。相方が誘導する形で某服飾店に向かったが、どうやら道順を間違ったようで延々周囲を回った挙句目的に到着することはできなかった。この程度の間違いは誰でもあること。ただこの時は大金と一緒に正気まで失っている状態だったので、ついつい不機嫌になってしまった。声を荒げたり、文句を言うことはなかったが、この後完全に無口になってしまった。
                            ▽
まったく相方に対して悪いことをしてしまった。きっと買い物も食事もつまらなかっただっただろうなあ。こんな些細なことで気分を害するなんてまったく情けない限りである。やはり家族といるときは馬券のことは忘れたほうがいい。ダービーのレース実況も帰宅後に見るべきだった。素直に詫びて、今度相方の好きなすし屋でもご馳走しよう。