コスモバルクとPOG。そして種牡馬戦線。

帰宅後「酔いどれない競馬」を見る。月1回の放送なので見逃しがちだが、今月はちゃんと最初から見られた。今回はG1レースの回顧とPOGの特集だった。G1レース回顧の中でもっとも印章に残ったのはコスモバルクが勝ったシンガポールのG1。このレース、実は今回が初見なのだ。グリーンチャンネルを契約しているのになぜ見たことがなかったのか、自分でも不思議だ。実際レースを見てみると、いつも中盤から押さえが効かなくなって暴走してしまうバルクが、今回は向こう正面でもうまく折り合っていた。その分末が伸びたのだろう。レースレベル云々の話はあるが、なじみのある日本馬が海外のG1を勝ったこと自体はめでたい。
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が、それでもコスモバルクを心底応援できないのは、この馬の立場・環境によるところが大きい。今回もコスモバルクのG1勝ちを「地方馬発の海外G1勝ち」と称える記事が多かったが、本来この馬に関しては地方競馬に在籍する必要がない。馬主が中央の馬主資格を持っているのだから、さっさと中央に移籍すればいいだけの話である。どうしても地方のレースを走りたいのなら話は違うが、そうでないことはバルクの出走歴を見れば一目瞭然だ。
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POG特集は、今年の2歳馬の話題というよりは、POGの自慢話、失敗談が中心だった。POGにあまり熱心ではない私にはこちらのほうが面白かった。今年はアグネスタキオン産駒(ロジック)やアドマイヤベガ産駒(キストゥヘヴン)がG1を勝ったことで、ポストサンデー時代の到来を感じさせたが、サンデー産駒がいなくる来年のクラシックは果たしてどのような状況になるのだろうか。私は悲劇の種牡馬ウォーエンブレムの数少ない産駒がクラシックG1を席捲することを夢想している。もっとも現実的に最有力なのは「母父サンデーサイレンス時代の到来」だろう(笑)